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2023年04月06日更新
リフォーム補助金 住宅省エネ2023キャンペーンについて

空前絶後の「リフォーム補助金」と、リフォーム業界で盛り上がっている2023年のリフォーム補助金「住宅省エネ2023キャンペーン」。
2023年物の価格上昇が続く中で、リフォーム補助金をうまく活用してリフォームをしたいと考えている方が増えています。また、光熱費の高騰から、節電やエコを考える方も多くなってきました。さらに、SDGsが世界的に大きく取り上げられ、環境への意識も高まってきています。
ここ数年、BXゆとりフォームでも、これまでは安価な商材を購入しようという方が多かったのが、エコ対応の商品でリフォームして、ランニングコストを下げていきたいという意向を伺うことが多くなってきました。
ここでは、そのような状況にぴったりな2023年3月から開始するリフォーム補助金「住宅省エネ2023キャンペーン」について説明します。
目次
・「住宅省エネ2023キャンペーン」がはじまりました。
・「こどもエコすまい支援事業(国土交通省主催)」について
・「先進的窓リノベ事業」について
・「給湯省エネ事業」について
・補助金利用するならお早めの工事がおすすめ
「住宅省エネ2023キャンペーン」がはじまりました。


これまでも、省エネを謳った国土交通省のキャンペーンは実施されていましたが、2023年は国土交通省・環境省・経済産業省の3省連携により行われる「住宅の省エネリフォーム支援」になります。リフォームのトータル金額で200万円以上支援される補助金で、今まで実施されてきた補助金より魅力的な補助金制度となっています。
事業内容は、「こどもエコすまい支援事業」「先進的窓リノベ事業」「給湯省エネ事業」の3本立てです。それぞれの事業について説明します。
「こどもエコすまい支援事業(国土交通省主催)」について


ユニットバスやキッチン、トイレ等の水まわりリフォームで申請しやすい補助金です。主として省エネのリフォームを実施すると補助金支給の対象となります。
下に記載した①~③に該当する省エネリフォーム工事を含んでいることが申請に必要で、対象は①~⑧となり1申請当たりの合計補助額が5万円以上の場合に申請できます。
「①~③の省エネリフォーム工事」+「④~⑧の家事負担軽減等のリフォーム工事」の項目を申請することも可能です。
■主なリフォーム
・申請するために必要なリフォーム工事
①開口部の断熱改修(複層ガラスに交換、内窓設置、ドア交換など)
②外壁、屋根、天井、床の断熱改修(一定の使用量以上の断熱材を使用する断熱改修)
③エコ住宅設備の設置(太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽、高効率給湯器、節湯水栓、蓄電池)
・任意のリフォーム工事(①~③実施の上で申請追加できる工事)
④「子育て対応改修(ビルトイン食洗器、レンジフード、ビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、宅配ボックス)」
⑤防災性向上改修
⑥バリアフリーリフォーム(手すりの設置、段差解消、廊下幅等の拡張、衝撃緩和畳の設置)
⑦空気清浄機能、換気機能付きエアコンの設置
⑧リフォーム瑕疵保険への加入
■補助金額
基本5万円以上~60万円/戸
※世帯などの属性と条件によって上限額が変わります(30万円、45万円の場合もあります。)
■申請受付期間および工事期間
・申請受付=2023年3月下旬開始~遅くとも2023年12月31日(予算なくなり次第終了) 前回実施されていた補助金の際は、「そろそろ予算達成」のアナウンスが出た後、すぐに終了になりました(これは、窓口での申請(予約)が基本でしたが、WEB申請に変わったためかと考えます。)
申請は住宅の所有者または居住者・管理組合ではなくリフォーム会社が工事完了後に手続きをすることになるので、こどもエコすまい支援事業の補助金を活用したい場合は、早めの工事をおすすめします。
■その他のポイント
・浴室リフォーム単体でも対象商品であれば、浴室乾燥機(補助額/21,000円)と高断熱浴槽(補助額/27,000円)、節湯水栓(補助額/5,000円)で補助額は合計5万3千円となり、補助金利用が可能ですが、補助金の対象商品か対象外商品か、ご不明な点はリフォーム会社にご相談することをおすすめします。
・窓のリフォームは、先進的窓リノベ事業も補助金を設定されており性能が高く価格が高い窓でリフォームをする場合は、先進的窓リノベ事業が補助額は大きいです。
「先進的窓リノベ事業」について


既存住宅の断熱性能を高めることにより、エネルギー価格高騰への対応(冷暖房費負担の軽減)や、2030年度の家庭部門からのCO2排出量約7割削減(2013年度比)への貢献、2050年ストック平均でZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保への貢献を目的とする事業です。既存住宅のみ対応の補助金の為、新築は対象ではありません。
内窓の設置は1窓半日以内で設置できることもあって、断熱効果がすぐに実感できるリフォームです。
※申請は、住宅リフォーム工事施工会社(例:BXゆとりフォーム株式会社等)が行います。
DIY等ご自身で設置したもの(例:ご自身で内窓設置)は、対象ではないのでご注意ください。
■主なリフォーム
「開口部の断熱改修」
内窓取り付け・内窓交換/外窓交換/ガラス交換
窓の改修を行い、改修後の窓の性能が、対象住宅の種類に応じて熱貫流率の基準(下表参照)を満たすものが対象です。
熱貫流率とは
窓の断熱性能を示す数字です。例えば「普通の窓ガラスより真空ガラスの方が断熱性能は高い。」といったことを判断する為の数字です。
室内側と室外側の温度差を1℃とした時、窓ガラス1㎡あたりに対して、1時間の間にどれだけ熱が通過するか(外に熱が逃げるか)を示す熱量のことで、熱貫流率が低いほど熱の移動が少なく(熱が逃げなく)、断熱性能が高いということになります。
■補助金額
補助額は、4,000円(ガラス交換 Bグレード 小サイズ)から221,000円(中高層集合住宅外窓交換 SSグレード 大サイズ)となっていて、施工箇所数分(2枚交換したら2枚分)が補助されます。建物種別(1~3階か4階以上か)窓の性能(熱貫流率に応じてSS・S・A・Bのグレード)とサイズ(大・中・小)によって補助額が異なります。
補助額は5万円~200万円です。補助率1/2相当等なります(購入価格の半分の金額まで)を定額補助します。
例)3F住宅で1F2Fの部屋にSグレード内窓設置した場合の試算

階数 | 部屋名 | サイズ | リフォーム代金 | 補助金 |
1F | リビング | 大 | 183,920円 | 84,000円 |
中 | 111,320円 | 55,660円 | ||
和室 | 大 | 183,920円 | 84,000円 | |
トイレ | 小 | 81,070円 | 36,000円 | |
2F | ダイニングキッチン | 中 | 111,320円 | 55,660円 |
主寝室 | 中 | 111,320円 | 55,660円 | |
浴室 | 小 | 81,070円 | 36,000円 | |
トイレ | 小 | 81,070円 | 36,000円 | |
小計 | 945,010円 | 442,980円 |
補助金を引いたリフォーム金額は約50万円(リフォーム代金は条件によって異なります。)
仮に1か月5,000円、年間6万円の光熱費の削減とすると、削減した金額が約8.5年でリフォーム代金分を上回ります。(光熱費はそもそもの電気代金・ガス代金とエアコンの設置台数や使用量で決まる為、あくまで仮の目安です)
■申請受付期間および工事期間
2023年3月下旬から遅くとも2023年12月31日まで
こどもエコすまいは、工事完了後の申請ですが、先進的窓リノベ事業は着工後に予約申請することで、より補助金が一定期間確保されます。(状況により変わる可能性もあります)
※申請はリフォーム会社が行います。DIY等ご自身で設置したものは、対象ではないので注意が必要です。
■その他のポイント
・リフォーム会社だけでなくホームセンター等でも案内している事が多いリフォーム補助金です。・断熱効果が高い為、節電となり冷暖房費が削減につながります。
・2030年のCO2排出量削減目標に貢献できます。
■このような方におすすめ
・窓のリフォーム単体ではなく、他のリフォームとあわせて実施する方が多いです。例えばトイレ+内窓+給湯器、キッチン+内窓+バリアフリー等で、こどもエコすまい支援事業と合わせて、5万円以上で補助金を申請することも出来ます。
・浴室の内窓設置は、浴室の温度変化を少なくすることでヒートショック対策にも役立ちます。浴室リフォームの際は検討をおすすめします(特に戸建て浴室の場合)。
「給湯省エネ事業」について


住宅を所有している居住者・管理組合が「給湯省エネ事業者」と契約し、一定の性能を満たす高効率給湯器を導入した場合、補助対象支給となります。
■主な工事
家庭用燃料電池(エネファーム)15万円/台
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)5万円/台
ヒートポンプ給湯機(エコキュート)5万円/台
※戸建住宅:いずれか2台まで・共同住宅等:いずれか1台まで
■その他のポイント
※通常のエコ給湯器は「給湯省エネ事業」の補助金対象ではありません。ただし、高効率給湯器エコジョーズは、こどもエコすまい支援事業で対象となっているので、他水まわりリフォームとあわせて、申請をする方が多いです。同一の高効率給湯器に対して、重複して国の他の補助制度から補助を受けることはできません。
補助金利用するならお早めの工事がおすすめ


リフォーム補助金「住宅省エネ2023キャンペーン」について説明しました。補助金はいつでも支援されるわけではなく、補助金が無くなり次第終了のため、リフォームをご検討の際は、お早めの工事をおすすめします。
以前の補助は、現金の支給ではなくお食事券や商品だったことや、浴室単体では申請額5万円以上にならない(一つ一つの項目の金額が少なかった)など利用しづらい部分もありましたが、今回はそういったことは解消しています。 通常お客様のリフォームを希望するところでカタログやサンプルを見ながら商品・使用を決めていく際に、補助金の話もしていくことが多いですが、 水まわり各メーカーショールームでも大きくアナウンスされ、商品の見学と合わせて、メーカー希望小売価格の見積りや、申請対象の商品や仕様かどうかといった事も確認できます(ショールームの混雑による)。どの商品や仕様がご自身にあっているかはBXゆとりフォーム等のリフォーム会社に相談しながら、メーカーショールームもうまく活用することをおすすめします。
特に窓に関しては、以前から窓リフォームで断熱性能上げる事を強くおすすめしており、CO2の削減にも貢献につながる事もある為、BXゆとりフォームでも今まで窓リフォームを意識した事のない方からの問い合わせも増えています。
コラム監修