「ビーチ」というと、多くの方が思い浮かべるのは、海水浴や日光浴ができる海辺のビーチでしょう。しかし、ビーチには、海辺のほかに、木材の名前としての意味もあります。木材としてのビーチは、デザイン性が高く、美しい見た目をしています。ここでは床材としてのビーチの特徴についてご説明します。
木材としてのビーチは、ブナ科ブナ属の落葉広葉樹で、日本では「ブナ」として知られています。
白神山地の美しいブナ林を見たことがある方も多いのではないでしょうか。とはいえ、白神山地のブナ林がビーチ材として利用されているということではありません。日本で利用されているビーチ材の多くは、ヨーロッパから輸入されている物です。
ビーチ材は腐食しやすく、乾燥すると大きく反ってしまいます。そのため、以前は加工には不適切とされていました。しかし、近年では加工技術が高まったことから、床材のほか、家具や楽器、筆の柄など、多くの物に利用されています。木の中央を切ったときに出る「柾目」には、美しい虎斑と呼ばれる模様が見られます。
ビーチ材は、メイプル材と同様、白っぽい色合いが特徴の木材です。メイプル材よりもやや赤みがかった色合いをしています。素朴でナチュラルな雰囲気を持っているため、北欧テイストの住宅の床材などにも適しているといえるでしょう。強度も高いため、衝撃に強いというメリットもあります。
ただし、加工技術が向上したとはいえ、ビーチ材はしっかり乾燥を行わないと、反りやゆがみが起こります。腐りやすいという特徴もあるため、床材として利用する際は、メンテナンス面も意識して検討する必要があります。
複合フローリングは、基材の上に化粧材を貼り付けて作られます。
フローリングに無垢材を使用すると、ナチュラルなテイストや高級感といったメリットを得られます。しかし、その一方で、メンテナンスの難しさや耐久性といった問題も生じます。元々乾燥に弱いビーチ材は、特にメンテナンスを意識して利用する必要があるでしょう。
そこでおすすめなのが、複合フローリングの化粧材としてビーチを利用するということです。ビーチ材を使った複合フローリングであれば、美しい見た目やナチュラルな趣を活かしたまま、耐久力に優れたフローリングを実現できます。
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