家の構造や機能、デザインに不満があるときに検討する方が多いのが、壁リフォームです。しかし、初めての壁リフォームだと相場が分からず、リフォーム会社を選ぶだけでも大変と感じる方も少なくありません。

正確な相場を知っておけば、よりお得なリフォーム会社選びにつながります。
ここでは、壁リフォームの費用相場を、次の4種類に分けてご紹介します。
・壁を修理する
・壁材を変更する
・壁を設置する
・壁を撤去する

壁リフォームの基本ともいえるのが、壁の修理です。壁に穴が開いている、亀裂が入っているといったケースに必要な施工です。
壁の修理にかかる費用の相場は5～15万円ほどで、破損箇所の大きさによるものの比較的安価です。ただし、破損が大きく深部にまで達していると、石膏ボード（下地材）を交換しなければならず、費用が上がってしまうため注意が必要です。

壁の表面部分にあたる壁材をリフォームする場合は、壁材を選びますが、その壁材は大きく分けると壁紙（クロス）、塗装、塗り壁の3種類があります。
それぞれ費用の相場が異なるため、1つずつご紹介します。
※6畳間（壁天井面積が約40㎡）の場合

壁紙は、最もよく使われている壁材です。素材も多様で、ビニールクロス、紙クロス、織物クロスなどの種類があります。
費用相場は5～10万円程度と、比較的リーズナブルに仕上げられるのがメリットです。日本の壁紙の大部分を占めるビニールクロスは特に安価ですが、調湿や消臭といった機能を備えた機能性壁紙は、価格がやや高くなります。

壁紙を貼るのではなく、ペンキなどで壁を塗装するという仕上げの方法もあります。費用の相場は大体5～10万円で、壁紙と同じか、やや高い程度です。

砂や漆喰、珪藻土などを塗って仕上げる伝統的な方法、塗り壁の平均価格は10～15万円程度です。
壁材を丁寧に塗り重ねる必要があり、職人が時間をかけて施工するため、壁紙や塗装と比べると価格がやや高くなります。

広い部屋を分割して2部屋にするなど、新たに壁を設置する場合は1カ所につき10～15万円程です。
※幅2間（3.6ｍ）程度の壁を設置する場合

空間を仕切るための間仕切り壁であれば上記の値段で収まりますが、加えて、電気を通してコンセントを設ける場合は、電気工事代としてプラス5万円程度かかります。
さらに、天井の高さ調整を行う場合は10～15万円、床の高さ調整を行う場合は15～25万円程度が追加で必要です。

壁材のリフォームに比べると、壁そのものを新しく設置する関係上、費用もやや高くなります。加えて、一度壁を設置すると簡単には動かせず、再び必要なくなった時に撤去工事をしなければなりません。将来的に撤去する可能性がある場合は、移動可能なパーテーションやカーテンといった選択肢も検討することをおすすめします。

壁の設置とは逆に、不要な壁を撤去する場合、1カ所につき5～10万円で対応してくれるリフォーム会社が多いようです。
※12畳を6畳間×2としてつなげる場合

「間取りを変更したいが、壁を全て撤去するとプライバシーが気になる」という場合は、引き戸を設置する方も少なくありませんが、そのようなケースでは20～30万円程度の費用が追加でかかります。

注意点として、壁の撤去リフォームではエアコンの増設や買い替え、コンセントの移設なども検討しなければならず、予算オーバーするケースが多くなっています。事前にリフォーム会社と十分に相談したうえで、シミュレーションを立てることが重要です。

壁リフォームを検討する時に知っておきたい相場の平均価格は下記です。

壁リフォームは、壁が老朽化してきた時や機能に不満がある時、家族構成が変わった時、部屋の雰囲気を変えたい時など、実施する機会が何度もあります。予算の範囲内で最適な壁リフォームを行うためにも、費用の相場を知って資金計画を立てておくことが大切です。