布団や日用品、家財道具などのさまざまな物を収納できる押入れ。押入れの収納力は申し分ないものの、最近では、「洋服などの収納を多くしたい」「ベッドがあるので、布団以外のものの収納に使いたい」といった理由から、洋服や靴などの主に衣類をしまう収納スペースであるクローゼットにリフォームする方が多くなっています。貴重な収納スペースをフルに活用して、自身のライフスタイルに合わせた収納スペースを設けるのであれば、押入れからクローゼットへのリフォームがおすすめです。
ここでは、押入れをクローゼットにリフォームする際の費用やポイントのほか、施工事例をご紹介します。
押入れからクローゼットへのリフォームは、大きく分けて「簡易クローゼット」「クローゼット」「ウォークインクローゼット」の3パターンが一般的です。それぞれの特徴や、目安の工期をご紹介します。
簡易クローゼットへのリフォームは、押入れの中棚を取り外して1つの大きな空間にし、壁にハンガーパイプを取り付ける、シンプルなリフォーム内容となります。押入れの中棚を取り外すことで、背の高いアイテムのほか、コートやワンピースなど長さのある洋服を収納できます。工期は2日程度と短期間で完成するため、手軽に収納力をアップさせたい方におすすめのリフォームです。
扉は襖のままですが、襖を外して好みの柄のカーテンやロールスクリーンなどで目隠しすることで、雰囲気を変えることもできます。
一般的なクローゼットへのリフォームは、押入れリフォームでは主流の方法です。襖を折れ戸や引き戸に交換し、中棚を撤去して、ハンガーパイプを設置する内容となります。和室から洋室に変更する際に、リフォームされる方が多く、工期の目安は2日程度です。扉の交換や壁、床の補強などの工事が加わるため、簡易クローゼットより少しコストがかかりますが、本格的なクローゼットにしたいという方はこちらのリフォームがおすすめです。
ウォークインクローゼットとは、2~3畳程度の広さがあり、人が中に出入りできるタイプのクローゼットのことです。リフォーム内容は、押入れ部分に周囲の空きスペースを合体させて空間を広げて作る方法や、使わなくなったお部屋を丸ごとリフォームし、新規にウォークインクローゼットを作る方法があります。
壁の解体など大規模な工事が必要なので、工事の規模によって異なるものの、工期は4日~程度です。一般的なクローゼットと比べ、工事の期間が長くなりますが、使い勝手が良く、家族の洋服が一か所にまとめて収納できるようになります。
押入れをクローゼットにリフォームする費用は、簡易クローゼットのように小規模のものから、ウォークインクローゼットのように大規模な工事が必要なものもあるため、とても幅があります。
中棚を撤去し、ハンガーパイプを取り付けるだけのシンプルな簡易クローゼットの場合は20万円程度。一般的なクローゼットでは、扉の変更などもあるため25万円程度が目安となります。
ウォークインクローゼットの場合、押入れの解体や撤去をはじめ、床部分の補強工事や壁の補強、壁紙の貼り付けも行います。そのほか、場合によっては棚板をつける工事や照明のリフォームも必要になってきます。そのため、広さや工事の規模にもよりますが、ウォークインクローゼットへのリフォーム費用は、100万円程が目安となります。
<種類ごとのリフォーム費用の目安>
<リフォーム費用の主な内容>
※費用・工期・工事内容は、付帯工事や建物の状態、リフォーム時期によって異なります。現地調査の上、お見積りにてご提示します。
襖から洋風の扉にリフォームする際に、よく使用されるクローゼット扉は、「折れ戸」「引き戸」「開き戸」の3種類です。ここでは、それぞれの特徴や費用の目安をご紹介します。
部屋の特徴や使用する人によっては避けたほうが良い場合もあるため、最適な扉をお選びください。
折れ戸は、クローゼットの扉の中で最も採用されており、開いたときに扉が折りたたまる形のタイプです。扉がフルオープンになるため、全開するとクローゼットの中が見えやすいというメリットがあります。また、大きな物の出し入れにも便利です。
ただし、扉の開閉のために、クローゼットの前に扉1枚分のスペースを確保する必要があるため、インテリアの配置には注意が必要です。費用の目安は、商品代と工事費を合わせて20万円程度です。
引き戸は、レールや溝の上を滑らせて開閉する扉のことで、左右にスライドさせて開閉するため、省スペースで部屋を広く使えるので、狭い部屋の押入れをリフォームする場合におすすめです。
引き戸の種類は2連引き戸か3連引き戸が一般的で、2連引き戸の場合、クローゼットの間口の半分までしか扉が開かないため、物が出し入れしにくいというデメリットがあります。
一方、3連引き戸は、レールや溝の上を滑らせて開閉するという構造は2連引き戸と同じですが、2連引き戸よりも、扉を開けたときの開口部を多くとることができます。
引き戸は、高齢者や小さな子供でも簡単に開閉できるのもメリットのひとつです。費用の目安は、商品代と工事費を合わせて15万円~となります。
クローゼットの扉として使用される開き戸は、手前に引いて開閉するタイプが一般的です。開いたときに収納全体が見えるという特徴のほか、開閉の音を抑えられるため、寝室のクローゼットにおすすめです。
ただし、折れ戸、引き戸に比べ扉の可動域が一番大きいため、前後に開けるためのスペースを確保しなくてはなりません。費用の目安は、商品代と工事費を合わせて15万円程度となります。
押入れからクローゼットにリフォームする際は、部屋の雰囲気に合わせることや、押入れのデメリットを解消することが必要です。ポイントを踏まえて、どのような工事内容にするかをリフォーム会社と相談しながら進めることをおすすめします。
単に丈の長い服を収納するだけであれば、ハンガーパイプの取り付けのみで十分ですが、上部まで余すことなく収納したいなら枕棚、畳んで洋服を収納したいなら中段をといったように施工内容が変わってきます。事前に何をどう収納したいかプランを立てておくことが大切です。
襖から洋風の扉へ変更する場合は、部屋の床や壁のテイストに合わせて、扉の素材や色を選ぶとお部屋全体に統一感が生まれやすくなります。ただ、あまり広さがないお部屋の場合は、濃い色で統一してしまうと圧迫感が生まれてしまうこともあるので、部屋全体の雰囲気に合わせて扉をどうするかをご検討いただくのも、リフォームを成功させるポイントのひとつです。
押入れやクローゼットなどの収納スペースは、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい傾向があります。また、通気性も悪いため、においが気になることもあります。湿気対策としては、クローゼット内部の壁紙を、カビの繁殖を抑制し、気になる嫌なにおいを分解・消臭する効果を持つ壁紙への張り替えが効果的です。
ウォークインクローゼットの場合は、小さな窓や換気扇を取り付ける工事が可能な場合もあるので、リフォーム会社へ対策方法をご相談ください。
押入れからクローゼットへリフォームした事例をご紹介します。実際のリフォーム事例を参考に、どのようなリフォームプランにするか、ぜひご検討ください。
「築31年の賃貸用所有物件が空室となったので、この機会にリフォームをして部屋全体を現在のトレンドに近づけたい。そして新しく入居する方に少しでも長く住んでもらえるようにしたい」というご要望により、お部屋全体のリフォームといっしょに押入れを改造した事例です。
以前のお部屋にあった押入れと収納を大きめのクローゼットへ変更。元々カーペット敷きだった洋室の床も含めて、すべてフローリングに張り替えました。クローゼット内の壁紙も刷新し、衣類のほか大きなスーツケースも収まる、高い収納力が特徴です。
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
【施工事例】トレンドと住み心地の良さをキーワードにフルリフォーム
40年前に木造軸組工法で建てられ、床の間、床柱、真壁といった昔ながらの和室を、家族の生活スタイルに合わせて洋風に大幅リフォームした事例です。
使い勝手を意識して押入れをクローゼットへ変更し、主寝室にはウォークインクローゼットも設置しました。クローゼットの扉は、居室のドアやインテリアの雰囲気と合わせた木目調のデザインを採用し、全体的に温もりのある空間へと仕上げました。
施工事例の詳細は、こちらからご覧いただけます。
【施工事例】我が家の持続可能な住宅へ ~ 家族と共に avec la famille ~
押入れからクローゼットへの簡易的なリフォームはDIYで行うことも可能ですが、お部屋のイメージやインテリアと調和させたい場合は、個人の力だけではなかなか難しいものです。特にクローゼットの扉は、お部屋全体のイメージを左右させる大事な箇所なので、機能性や収納力だけを重視するのではなく、トータルバランスを見て検討する必要があります。そのため、トータルバランスを知りつくしたリフォーム会社に相談するのが最も理想の形に近づける方法です。
BXゆとりフォームでは、押入れの簡易的なリフォーム工事はもちろん、部屋全体の雰囲気とマッチするクローゼットやウォークインクローゼットへのリフォームも行っております。リフォームの際は、ぜひお気軽にお電話やメールでご相談ください。
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