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キッチン・台所のリフォーム・交換 コラム 12
暮らしの中のキッチン
キッチンの高さで迷ったら? キッチンの高さで迷ったら?キッチンをリフォームする際に考えたい重要ポイントである「キッチンの作業スペースの高さ」について基準の高さと目安の高さの計算式等を紹介します。 お見積り・お問合せはこちら

キッチンリフォームする際にキッチンの高さも見直したい

いつも使うキッチン。いつもと違う場所(友人の家等)で調理をする場合、水がいつもよりはねたり、腰をかがめて作業したりした経験がございませんか? これは、使ったキッチンの高さが、ご自身にあっていない為に起こる事が原因である事が多いです。
多くのリフォームを考える方にとって、住空間におけるキッチン(台所)は、基本は調理する場である為、1日の長い時間を過ごします。
基本は、着座してではなく、調理~片付けまで立って作業する事がメインであり、作業する高さがあっているかいないか(体に負担を掛けず良い姿勢でいられるか)が、長時間作業する上で大切なポイントとなります。
特にシンクでの作業、食器を洗うなどの作業は同じ姿勢でいる事もあり痛めやすいです。 逆に言うと、高さが合わずに悩まれる方も多いと言われる事も多いです。
こちらでは、キッチン選びにおいて、ご自身に合った高さのキッチンを選ぶポイントや注意点を紹介します。

キッチンの高さが合わないデメリット

キッチンの高さが高すぎる場合
調理する時に無理な姿勢となり、腕が上がっている事が多くなります。そのため疲れやすさを感じる場合があったり、包丁を使って硬いものを切る時に力を入れにくくなり、怪我をしやすくなったりする恐れもあります。
フライパンが振りづらくなったり、深鍋の底が見えづらくなったりすることも考えられます。

キッチンの高さが低すぎる場合

調理や洗い物などをする時に前かがみの姿勢になりやすく、長時間その姿勢を続けていると、腰に負担がかかってしまうことがあります。
(ご自身の負担にならない高さで洗い物をした場合、水が想定以上にはねたりするため、腰に負担のかかる体制で洗い物してしまう事が多くあります。) また、キッチンの高さが低いと、その下の収納スペースの高さも低くなるため、収納量が減る、背の高いものを収納しにくくなる場合があります。。

※既存のキッチンの高さの作業に慣れている場合は、それにあわせるか、改めてショールーム等で確認し、適切な高さでキッチンリフォームをする事をおすすめします。

キッチンの高さ選びの基礎知識

キッチンの高さは、日本産業規格(旧:日本工業規格(JIS))によって、80cm・85cm・90cm・95cmと5cm間隔で定められています。(JIS A 0017)
元々は、80cmの高さが主流でしたが、日本人の平均身長も伸び、現在一般的によく選ばれているのは85cmです。
また、最近は背の高い人も増えてきている事もあって、90cmもよく選ばれるようになりました。
一般的に高さの目安で使われるのは、身長によって計算する方法です。

「身長÷2+5cm」が理想の高さの目安

この計算式に当てはめた場合、以下のようになります。

身長 計算式 キッチンの高さ
150 150cm÷2+5cm 80cm
155 155cm÷2+5cm 82.5cm
160 160cm÷2+5cm 85cm
165 165cm÷2+5cm 87.5cm
170 170cm÷2+5cm 90cm

因みに、日本の2015統計資料(24-2 年齢別青少年の体格)女性の平均身長は157.9cmとなっていますので概ね85cmの高さが標準的とも考えらえます(男性の平均身長は170.6cmなので、男性は90㎝ 高さの目安ではありますが、この数字だけで判断するには腕の長さ等によって変わりますし、使いやすさの感じ方には個人差があります。高さを選ぶ際の1つの目安として考える事をおすすめします。

高さを決めるもう1つの計算式「肘高-10cm」

キッチンの高さを決める計算方法として、
「肘高-10cm」という考え方も推奨されています。これは、肘を直角曲げて立った姿勢で床から肘の下までの高さを測り、そこから10cm引いた高さです。
調理をしたり洗い物をしたりする時は、肘から手の部分までを使う(肘から先の前腕を振り下ろす)ことが多いため、肘の高さを基準にしたこちらの計算方法も考えられたと言われています。

基本的にシステムキッチンの高さはどのメーカーも80㎝・85㎝・90㎝の高さを用意しています。 LIXILのリシェルSiは、一部のタイプを除き80cm、82.5cm、85cm、87.5cm、90cmの5タイプが選択できます。

高さ選びの注意点

キッチンの高さを考える時には、注意が必要なこともあります。
まず、キッチンに立つ時にスリッパを履いた状態の場合、少し背が高くなるため、スリッパを履いていない時の身長に合わせて高さを選ぶと、低いと感じてしまう可能性があります。
普段キッチンでスリッパを履いている場合は、身長にスリッパの厚みも足して考える事をおすすめします。

また、キッチン上部に吊り戸棚やレンジフードが付いている場合も注意が必要です。カウンターを高くしすぎてしまうと、吊り戸棚やレンジフードとの間が狭くなり、全体的なバランスが悪くなってしまうことも考えられます。
既存の設備の高さがどのくらいかを考え、キッチンの高さを決めることが大切です。
その他、シンクを使うときの高さ、コンロを使うときの高さも確認が必要です、コンロはIHですとゴトクはありません。実際にフライパンを使う高さが変わるので注意が必要になります。

吊り戸棚や収納の高さも注意

使いやすい収納の高さ

吊り戸棚やシンク上部の収納位置は、身長に合わせて取り出しやすい位置にあるのが理想です。
「棚の下端」が目線の高さより10~15cm程下の位置にくるようにすると使いやすくなると言われています。
この位置に収納があれば、食器や調理器具などが見やすく、出し入れもしやすくなり、キッチンでの作業効率が高まります。

吊り戸棚や収納の高さを下げるアイテム

キッチンの吊り戸棚など、シンクや調理台上部の収納の高さを決める時は、ご自身の身長に合わせて選ぶのが理想ですが、手の届く範囲より上に収納を作る場合には、収納内部が昇降する「ダウンウォール」と呼ばれる形式の収納を活用する方法もあります。
収納時には手を伸ばす高さにありながら、出し入れの時に収納棚の内部がそのまま降りてくる収納システムで、手動タイプと自動タイプがあります。
背が高くない人でも、踏み台無しで高いところに収納したものを出し入れすることができます。

キッチンの高さで迷ったら

キッチンの高さ選びで80㎝か85㎝、もしくは85㎝か90㎝で迷う事がよく見受けられます。その際は、実際の高さをショールームで体験した上で決めるのがベストです(完全オーダーキッチンでも一度は高さを確認する事をおすすめします)。また、最終的に高さを選ぶ際にショールームでは、「高め」をおすすめされる事が多いようです(85㎝か90㎝で迷ったら90㎝等)。作業するのに高く感じる場合は、スリッパ等の履物で調整出来る事、収納は高さが高い方が収納量が増える為です。 また複数人(夫婦で使う、親子で使う)等で迷う事も多くありますので、実際に使う人すべてが確認する事をおすすめします。また今使っている(リフォーム前の)キッチンで何も問題ない場合は、既存の高さをそのまま選ぶという判断もあります。

コラム監修

BXゆとり編集部
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